7月5日:本日の活動
今日も、マラウィ人に振り回されながらの一日だった。いい意味でも悪い意味でも。
割と、動きの多かった日だと思う。
朝9時、街にて両替。最近、ドルとのレートはUD=MK340程度に安定しているみたい。
時間がかかるかと思えば、待たずに出来ました。
※そうそう、わかりやすく説明すると、昨年4月に大統領がなくなりました。それによって現在のJoyce Banda大統領に代替わりがありました。大統領が変わる前は、正規レートが為替レートがUSD=MK170くらい(確か、固定レートだったはず)で、闇レートがUSD=MK250くらいでした。経済のことについて私はとても鈍いので、詳しい理由はわからないけど、元大統領の政策がグダグダだったことで、経済はグダグダ。マラウィ内で外貨が足りなくなりました。そのおかげで、特に、貴重な輸入品である、車の燃料が輸入できなくなったのです。だから、任地へ向かうバスの本数が減ったり、質の悪い闇市場での油を使用することで、車のエンジンを傷めてしまったり・・・と、問題がアリアリでした。
一方、大統領が変わって、通貨の切り下げが行われました。すると、MK(Malawi
Kwacha)の価値はみるみるうちに下落。Maxだと、今年の四月くらいでしょうか、USD=MK430程度まで落ちてしまいました。もちろん、MKの価値が下がったので、街で売ってる全ての輸入品の値段も上がります。私たちは米ドルを持っているからいいものの、普通のマラウィ人たちには、大打撃だよね。本当に可哀想な状況なのです・・・。それでも、紛争や大規模な暴動が起こらないのは、マラウィ人の特性がとても穏やかだからだと思います。
MKがどこまで下がるんだろう・・・と皆注目していたら、4月に入ってからでしょうか、下落が収まりました。輸出品であるタバコの収穫があったからとのことです。現在はUSD=MK340くらいで安定しています。
ま、これからどうなることやらって感じですけど☆
両替後、成人識字教育の先生であるAくんが来る予定だったけど、来ず。電話してみると、「やっぱ、午後に行くわ~。」とあっさり言われました。予定を変えるなら、前もって言って欲しいし、そもそも、きちんと連絡して欲しいし・・・。Aくんは日本の援助団体で働いていたことがあるのだから、そのへんの感覚をわかっててくれてもいいとは思うのに・・・などなど、思うことはたくさん。
お昼をまたいで3時間半ほど、オフィスで待つ・・・。JICAへの報告書をタイプしながら、Skypeで友達&マミーとチャット。
マラウィにいると、人との約束、バスの出発時間、などなど、待ち時間が異様に多い。この空白な時間がなければ、マラウィは今よりもう少し発展していたはず・・・考えるだけ不毛かもしれないけど。チャットしている日本の友人は、半端なく忙しそう。まさに「忙殺」されながら、私とチャットしていました。マラウィとの比較をし、一人シュールな気持ちになってました・・・。
ら、DAPP(デンマークの機関)の友達からメールが。「明日お昼に予定していた、月曜にある布ナプキン講座についてのランチミーティング、できなくなりました。ムズズ(ここから100キロ離れた街)に行く予定が今日から明日になってしまって。良かったらSeiko Seiもおいでよ~!」っていう、内容。そんな前日に誘われても行けるわけないじゃん・・・!ていうのは、日本人の感覚で、こっちにいると、あながち彼女の誘いに乗っちゃえる自分もいるんだよね。今回はちょっとお断りしたけど。
マラウィの締まりの無い時間の感覚に流されているDAPPの友人に、ちょっとププってなりました。(私も、よくこういうの巻き込まれます、という意味で。)
さてさて、そのうちAくんが登場。私、今日は怒りましたよ。彼が来るまでオフィスの前で腕を組んで仁王立ちして待ってた。さすがに、Aくん「ごめんごめん」と謝っていましたが(笑)でもね、これ、ちょっとした愛のムチなんですよ。どうやら、彼、政府が韓国もしくはクウェートに労働者を派遣するプログラムの一員らしく、政府の準備が整ったら(いつになるのかは、ちょっと謎だけど)、3年間どちらかの国に行けるらしい。先進国のビジネスでマラウィと同じような時間の感覚で動いていたら、早々に総スカンをくらうことが目に見えているので、今から少しずつ慣れてもらおう・・・という老婆心ゆえです。
※写真について。先生たちのトレーニングの時に撮影したもの。左から2番目がA君。
本日の議題は、次回以降の授業で行う内容について。前に話した時に、現金所得を得るためにも、Group Savingを始めたいとのこと。
※マラウィで行われているGroup Savingとは、グループのメンバーが週に一回決まった額のお金を持ち寄り、そこにある現金を、メンバーの誰かが全て借ります。1ヶ月後、決められた利息(20%が定番)を上乗せした額を返済します。年度末には、利息分のお金が合わさったものをメンバーに配分します。利点としては、大きな額のキャッシュをほかの金融機関よりも安く借りることができる、利息分が利益になる、ということです。
彼は、Group Savingのやり方を詳しく知っているそうなので、Group Savingを何故進めるかの理由付けを彼は提案してくれました。材料は、下の写真にある彼が高校生の時に使っていた教科書から。彼が目をつけたのは、左のページにあるSmall business expansion。私は、言いたいことを整理&あった方がいい情報の肉付けをしました。基本的な方向性は、やはり現地の事情をよく知っているA君にお願いしたかったので。
Aくんは、基本的なIQが高いのと、日本の援助機関で働いていた経験があるので、ものすごく話がスムーズに進みます。私のカウンターパートであるNさんと話している時と同じくらい、快適な速さで会話が進みます。時間にルーズなことを除けば、彼との仕事は楽しいな♫と、るんるんな気分でいたら、人生そんなに甘いものではないのですね、二人の議論は見事に中断されました。
うちのオフィスの秘書であるおばちゃんSさんがA君に「お腹すいたから、ファンタとパン買ってきて」とお使いをお願いしたのです・・・はぁ~~~~。22歳の彼は42歳のSさんのお願いを断れる訳もなく、議論がストップ・・・。
人が大事なことを話しているのに、彼女の中ではそんなのは大きな問題じゃない・・・という感覚の違いにイライラしながらも、空白の20分を耐えた私。
しかし、それだけでは終わらなかった。お使いから戻ってきたと思いきや、上司の家に玉ねぎを届けなければいけないから、Seiko Seiの自転車を使って行ってきて、と。
ほかの人に頼めばいいのに、しかも「彼はお使いのための若い男の子」としてオフィスに遊びに来たのではなく、政府から管轄されている「成年識字教育の教師」として授業の打ち合わせに来ているのに、彼女はあまり気にならないみたいです。
そこで、私の堪忍袋の緒がブチっと切れました。Aくんが2回目のお使いに出たあと、疲れたから帰るわ、と言いながら帰宅準備をするSさんに私は物申したのです。ざっくり言うと、上記の内容を。でも、Sさんは適当な言い訳をヘラヘラしながら言っていました。うんうん、マラウィ人って怒られることに慣れていないようので、こちらがたまに怒ると、このような反応を示してしまうのだと思います。(あくまで、異文化の比較という意図での描写です)
そもそも、文化の違いもあるから、こちらの言い分を100%わかってもらうことを期待しているのではなく、私は怒っているんだぞというのが伝われば満足なのですが・・・ははは。
アフリカで記者をしていた知人より「彼らはこちらが怒らなければ分かってくれないから、本気で伝えたいことがあれば、怒りなさい」という2006年に頂いたアドバイスが今でも生きています(笑)
Aくんが戻ってくるまでの空白の40分間・・・。彼の出してくれたアイデアをうまくまとめあげる時間ができたから、良かったんだけどね。結果オーライ!まぁいいか!えへへ(*´∀`*)
ではでは、本日話し合って決まったことを忘れないように残しておこうと思います。
「ビジネス(ここでは所得向上、という意味合い)について」
1.なぜ(収入創出活動)ビジネスを行うのか?
2.Group Savingのやり方について
3.Groupを作って集団ですることがなぜ大事なのか
順調に進むようであれば、次の段階へ。どんなビジネスを始めたいのか、メンバーに一人ずつ聞いてみる。
そのビジネスは、今のマーケットでの需要があるのかどうかについて話し合う。(
Market Research Forecast)
その後、可能であれば、Financial Plan(日本語で固めに言うと、収支予想みたいな?)に取り組む。
こんな感じ。これからどう進展していくかわからないけど、計画だけはバッチリ練りました。A君からもOKをもらったあと、businessについて学んだあとは、エイズについて学ぼう、という話になりました。
というのも、前回クラスに行って現在抱える問題を生徒さんたち(中年のおばちゃまたち)と話し合った時に、病人の面倒を見なければいけないから出席率が低い、という問題が明るみに出たのです。そして、Aくんは短大でエイズ予防について学んだ、という理由もあってのこと。
A君とこれからうまくやっていければ、成年識字教育クラスでの活動は、充実したものになりそうです。
・・・どっこい、私の活動はそれだけでは終わらなかったのです。A君との打ち合わせを終えたあと、街の中心部にあるゲストハウスへ自転車ステファニー号で疾走。
新しく、Group Savingをやる集まりができたとのことで、行ってみました。・・・ら、ゲストハウスのオーナーでもあるメンバーの女性一人が残っていました。
「今日は間に合わなかったけど、毎週火曜日、木曜日、金曜日にそれぞれ3つのグループが活動しているから、ぜひおいでね」とのこと!わ~お!一気に三つも活動先が増えるかもしれないってこと・・・???布ナプキン普及率、上がるかもしれないってこと・・・?ちょっと、テンションが上がりました。
マラウィでは、このように、予期しないちょっぴりうれしいこともたまにあります。グループ訪問には間に合わなかったけど、とても大きな収穫でした♫
というわけで、皆さん良い週末を。
私は、月曜日に片道15キロの心臓破りの上りの道を自転車で漕いで、布ナプキン普及活動に勤しむという任務があります。DAPPとの事前ミーティングもなくなったみたいだし、週末は一歩も外に出ないでひたすら体力を温存しようと思います。要は、引きこもり生活ってことですね!
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